天ノ視点-NPT Vol.11レポート-
天ノ視点-NPT Vol.11レポート-
皆様こんにちは。
皆様こんにちは。
今日の秋葉原は曇りでいつもより涼しく感じますが、それでもじとっと汗が出てきますね。
さて、昨日は、4Fの定番試聴会Network Audio PC Audio Time Vol.11を開催致しました。
今回は10名ほどのご来場という事で、これまでのようにフロントの大きなスペースでは無く、試聴室内にて、色々な音を楽しんで頂いたり、各種の説明を行って頂きました。
それでは、少しだけ、天野なりに昨日のNPTを振り返ってみたいと思います。
Section1「PCだからできる事」
それでは、少しだけ、天野なりに昨日のNPTを振り返ってみたいと思います。

Section1「PCだからできる事」

セクション1では、4Fデータ再生・ファイル再生のご意見番、オリオスペック酒井氏にPCに関して、ご説明を頂きました。
今、データ再生・ファイル再生はどんどんPCを使わないで楽しめるようになってきましたが、それでもPCは使えたほうがいい場合や、PCならではのデータ再生・ファイル再生の面白さがあります。
まず、酒井氏がお話ししたのは、CDリッピン時のタグ付けの大切さです。CDリッピングは、今ではNAS(Music Server)に直接光学ドライブを付けて手軽に行うことが出来ますが、その場合の弱点として、ジャンルや、アーティスト名等の各タグの編集が出来ない点があります。SonyやTechnics等は自社のアプリケーションでタブレット上で編集することが出来ますが、それ以外の場合は、やはりPCを使ってタグ編集を行うことになります。これが、なかなか面倒で、間違いや変更を行いたいと思っていても、そのままにしている方も多いのではないでしょうか。PCを使ってリッピングを行う場合は、その時にタグを編集することが出来ます。特にジャンル分けは、検索をする時に大いに役に立ちます。例えば、同じ「ジャズ」のジャンルでも、インターネット上の情報では「ジャズ」「Jazz」「JAZZ」等分かれることがあり、それがそのままタグ情報として付けられてしまいます。これをしっかり、管理して「Jazz」にまとめて上げることによってジャンルで検索する際に、一つのフォルダから探すことが出来るようになります。これは、アーティスト情報やアルバム情報も同じで、ユーザーの方が最も探しやすいように、することで、よりスムーズな音楽鑑賞を行えるようになります。
次に再生ソフトのご紹介です。PC再生と言えば、この再生ソフトで音が変わり、ユーザーのこだわりの一つではないでしょうか。PCでの再生はこだわり派の真髄です。過去に多くの再生ソフトが登場しては、無くなっていきました。今回、酒井氏がご紹介したのは、「JRiver」や「HQPlayer」等の有料ですが、高品位高品質な再生ソフトです。再生ソフトは、数年前まで無償のfoober2000が雑誌媒体等で取り上げられ、人気を高めました。しかし、あまりに難しい操作が必要になり、断念した方も少なくないのではないでしょうか。(実は私天野も…)そんな中、手軽に高品質に行いたいという方は、こういったソフトを使い楽しまれています。あえてPCでの再生を行いたいという方にとっては、とても重要な事で、この分野は今後に、進化していくでしょう。
次に再生ソフトのご紹介です。PC再生と言えば、この再生ソフトで音が変わり、ユーザーのこだわりの一つではないでしょうか。PCでの再生はこだわり派の真髄です。過去に多くの再生ソフトが登場しては、無くなっていきました。今回、酒井氏がご紹介したのは、「JRiver」や「HQPlayer」等の有料ですが、高品位高品質な再生ソフトです。再生ソフトは、数年前まで無償のfoober2000が雑誌媒体等で取り上げられ、人気を高めました。しかし、あまりに難しい操作が必要になり、断念した方も少なくないのではないでしょうか。(実は私天野も…)そんな中、手軽に高品質に行いたいという方は、こういったソフトを使い楽しまれています。あえてPCでの再生を行いたいという方にとっては、とても重要な事で、この分野は今後に、進化していくでしょう。
続いて、CDのリッピングで光学ドライブによる音の違いを聴いてみました。
今回、使用したのはI/Oデータ機器が出している数千円のもの、Pionner/BDR-S11J-X+RATOC/RP-EC5-U3AIお値段55000円、FORS/QDD-1000Seriesお値段予価(80万円)と三機種でそれぞれリッピングを行った同じ音楽を試聴して頂きました。お値段なり…かどうかは別にしてやはり、違いは明確に出て、リッピングに使用する光学ドライブの重要性を感じることができました。
ちなみに、今回使用したFORS/QDD-1000Seriesはまだ製品化されているものではなく、今回のNPTにて特別にお借りしたものになります。Pioneerの業務用光学ドライブをベースに強力な電源ユニットを搭載し、10mm厚オールアルミ高剛性モノコックボディとまるでオーディオ製品のような仕様です。今後、製品化されるかも未定ですが、もしかすると完全受注生産のような形で始まるやも知れません。
そして、Section1の目玉として、アナログレコードのリッピングを行いました。
そして、Section1の目玉として、アナログレコードのリッピングを行いました。
事前の告知では、M2TECH製ジョップリンを使用するとお伝えしていましたが、機材の不調により、KORG/DS-DAC-10Rを使用して行いました。
レコードのリッピングはまさに趣味性の高いものですが、実際にレコードをリッピングして楽しんでいる方も私達のお客様にはいらっしゃいます。
有限であるレコードの情報をデータ化して、いつまでも保存する事が出来、ポータブルプレーヤーにいれ持ち込んでいる方もいらっしゃいます。
自分で取り込んで編集を行って、タグ編集を行って…。とても手間のかかる事ですが、一つの音楽を愛でながらこうした作業を行うという事に、新しいオーディオの形を見た気がしました。
最後にroon(ルーン)に関しても少し触れました。roonは注目の再生ソフトですが、既に楽しまれている方も多いのはないでしょうか。
最後にroon(ルーン)に関しても少し触れました。roonは注目の再生ソフトですが、既に楽しまれている方も多いのはないでしょうか。
ただ、音楽を再生するだけではなく、自身の音楽ライブラリとストリーミングサービスのTIDALを連動させることによって、音楽の幅が圧倒的に広がります。それだけではなく、各アーチストの情報や関連のある音楽を見る事・聴くことが出来るのは、roonならではの面白さです。しかしながら、残念なことに現在日本ではTIDALの正式なサービスが始まっていませんので、ご紹介にはもう少し、お時間がかかるやもしれません。
使用PC:オリオスペック Canarino fils
Section2「各社新製品のご紹介」

使用PC:オリオスペック Canarino fils
Section2「各社新製品のご紹介」


セクション2は4Fと馴染みの深い三社に新製品、新サービスのご紹介をして頂きました。
まず、最初に登場したのは、4Fにて常設展示している人気DAC、CHORDのDAVEと新製品BluMK2です。前回のNPTの時には製品が安定しておらず、完全なご紹介が出来なかったBluMK2ですが、しっかりもデモを行い、その性能の高さをご紹介することが出来ました。初代フラッグシップDACのDAC64の時代は1000タップという処理数しか行えなかったのに対し、BluMK2では100万タップという驚異的な処理が行えるようになり、その数値はそのまま音色のリアリティとして表現されます。DAVEのCDトランスポートという位置づけですが、私天野としてはトランスポートというよりも、アップサンプラーとしての使用の方が重要だと思っています(もちろんCDも良いです)CHORDが採用しているFPGAはいくつかのセクションに分かれます。そのうち、DAVE・BluMK2を使用することによって、それぞれの分業が分かれ、より高品位な処理が可能になります。つまり、それぞれの製品としても素晴らしいポテンシャルを持っている製品ですが、組み合わせることによって、その実力の最大限を表現することが出来る、組み合わせになります。この二機種は4Fの試聴室内で、常設展示として行っていますので、ご興味おありの方は、是非一度ご試聴なさっては如何でしょうか。
次に登場したのは日本のネットワークプレーヤーメーカーと言えば、このメーカー、SFORZATO(スフォルツァート)です。



次に登場したのは日本のネットワークプレーヤーメーカーと言えば、このメーカー、SFORZATO(スフォルツァート)です。
筐体や電源といったオーディオライクな部分から音質の強化を図っているネットワークプレーヤーとしては珍しいメーカーです。
今回ご紹介頂いたのは、新製品としていよいよ登場したDSP-VeraとDSP-Doradoです。これまで、スフォルツァートのネットワークプレーヤーは「01」や「03」といった数字がモデル名になることが多かったわけですが、今回は趣向を変えて星の名前からとったとの事です。ロマンを感じます。。。。さて、今回の新製品VeraとDoradoは先に販売が完了となったDSP-03の後継機にDoradoを。そして、最上位機DSP-01の間の価格帯という事でVeraが登場しました。スフォルツァートが、これまでのモデルでも活用している電源の別筐体や剛性の高いエンクロージャー作りに加え、クロックの非搭載等が主だった特徴です。完全にハイエンドオーディオとしての志向が凝らされていて、ジッターノイズ、振動ノイズを徹底的に排除した仕様の製品づくりです。電源の別筐体化は他のメーカーでも見られることですが、クロック自体を全く積んでいないプレーヤーというのは、かなり珍しいです。その為、外部クロックが必ず必要になり、今回は同社製品の「PMC-Circinus」を持ち込んでデモを行って頂きました。静寂感の中にある、芯のある音色は、スフォルツァートならではの魅力です。
また、roon対応のメーカーとしても今後期待が高まり、製作者サイドとしてのお話しが聞けて、とても有意義な時間でした。
このセクション最後の登場は、オーディオメーカーではなく、NAS(Music Server)を作っているfidataの担当者開口氏に、現在開発中の国産初となるオープンホーム再生ソフトウェアのご紹介をして頂きました。ネットワーク関連の再生ソフトとしては、多くの方がLINNのKinskyを使用していると思います。特にMusic Server+DACのシステムの方に関しては。つい最近、LINNのKAZOOが対応できるようになりましたので、これを使っている方もいるやも知れませんが、やはり日本のメーカーではないため、日本の音楽等を管理するには少し癖があったりします。さらに、Kinskyが今後、アップデートを行わないという事になっていますので、新しい再生ソフトが絶対的に必要になってきます。まさに、これの救世主となるソフトが現在着々と完成に向かっています。昨日のデモでは、完成度約30%という事でしたが、それでも、かなり好印象で、今後サービス環境等を整えて配信が始まります。おそらく年末頃になる見込みとの事でしたが、今から待ち遠しくて仕方ありません。これが発表されると、おそらく、皆これを使うようになるのではないかと…いうほどの完成度です
Section3「魅惑のアクセサリー」


このセクション最後の登場は、オーディオメーカーではなく、NAS(Music Server)を作っているfidataの担当者開口氏に、現在開発中の国産初となるオープンホーム再生ソフトウェアのご紹介をして頂きました。ネットワーク関連の再生ソフトとしては、多くの方がLINNのKinskyを使用していると思います。特にMusic Server+DACのシステムの方に関しては。つい最近、LINNのKAZOOが対応できるようになりましたので、これを使っている方もいるやも知れませんが、やはり日本のメーカーではないため、日本の音楽等を管理するには少し癖があったりします。さらに、Kinskyが今後、アップデートを行わないという事になっていますので、新しい再生ソフトが絶対的に必要になってきます。まさに、これの救世主となるソフトが現在着々と完成に向かっています。昨日のデモでは、完成度約30%という事でしたが、それでも、かなり好印象で、今後サービス環境等を整えて配信が始まります。おそらく年末頃になる見込みとの事でしたが、今から待ち遠しくて仕方ありません。これが発表されると、おそらく、皆これを使うようになるのではないかと…いうほどの完成度です
Section3「魅惑のアクセサリー」
データ再生・ファイル再生を行うにあたって、通常のオーディオ製品と同じように、アクセサリー類の重要性も軽視することが出来ません。
特に今回はLANケーブル・USBケーブルに注目して比較試聴等を行ってみました。ネットワークプレーヤーにとってLANケーブルは絶対に必要になるものですが、何が良いの?というご質問を受けることが多々あり、私達のその都度価格に合わせてご紹介を致しますが、なかなか、今回のように比較試聴を行うことが難しく、私達にとっても皆様にご紹介する上で、貴重な体験となりました。昨日は計4本のケーブルを試聴致しましたが、私天野が特に注目したい製品を二本ご紹介したいと思います。
Cardas ClearNetwork 1.0m \51,100(別)
Cardas ClearNetwork 1.0m \51,100(別)

4Fの定番ケーブルと言えば、ラインケーブル・スピーカーケーブル共に、カルダスのケーブルをご紹介することが多々あります。低価格帯から高価格帯まで幅広く展開していて、システムにあったご紹介が出来ると共に、ケーブル自体に強い色付けが無く、どんな音楽でも偏ることなく、高品位に聴かせてくれます。その中で新製品として、登場してきたLANケーブルがClearNetworkです。カルダスの上位クラスのClearの名前がついたLANケーブルになり、見た目は少々太いです。しかし、それほど硬くはありませんので、取り回しは悪くありません。音色は少し厚みがありますが、全体的な質が良くなるだけで、何処かの帯域が厚くなるや、硬い・柔らかいという印象がありません。これはまさにカルダスの特徴で、少々値は張りますが、高品位なLANケーブルを探しているという事でしたら、使用する製品にもよりますが、ハイクラスなネットワークプレーヤーをお使いであれば、おススメしたい製品です。
CHORD Sarum Super ARAY Streaming 1.0m \360,000(別)
CHORD Sarum Super ARAY Streaming 1.0m \360,000(別)

イギリスのCHORD(コード・カンパニー)のLANケーブルです。「えっ!!LANケーブルで36万円!?」と私も思わず驚いてしまった超級ハイクラスLANケーブルです。ラインケーブルやスピーカーケーブルでは、この価格帯のケーブルは今ではそれほど珍しいものではなく(もちろん高いと思いますが…)4Fでも使用しているものもありますが、さすがにLANケーブルで36万円というのは…、しかし、やはり、それだけの音は持っています。CHORDらしい上品な広がりと程度な密度感があり、音楽の抑揚が良く感じられます。特にMusic Server→ネットワークプレーヤーを直接接続して楽しまれている方にはおススメで、言わば、デジタルケーブルを高品位なものに変えたと思って下さい。
次にUSBケーブルでは、予定していたCHORDのケーブルが間に合わず、急遽、本邦初公開となるケーブルをご用意しましたので、そのご紹介をしましょう。
Ansuz
次にUSBケーブルでは、予定していたCHORDのケーブルが間に合わず、急遽、本邦初公開となるケーブルをご用意しましたので、そのご紹介をしましょう。
Ansuz
Xシリーズ USBケーブル 2.0m \115,000(別)
D-TCシリーズ USBケーブル 2.0m \400,000(別)
Ansuzはデンマークのアクセサリー専門メーカーで、高品位なインシュレーター等を手掛けています。USBケーブルに関してはまだ日本では正式な発売が開始されていませんが、輸入元がインシュレーターとUSBケーブルを持ち込み、試聴した所、とても良い印象を受けましたので、今回のご紹介となりました。

Ansuzはデンマークのアクセサリー専門メーカーで、高品位なインシュレーター等を手掛けています。USBケーブルに関してはまだ日本では正式な発売が開始されていませんが、輸入元がインシュレーターとUSBケーブルを持ち込み、試聴した所、とても良い印象を受けましたので、今回のご紹介となりました。
上位モデルになるほど、音色がゴージャスのなっていく感じです。最上クラスのD-TCシリーズは色の強くないシステムに使用するとケーブルの音色が勝ってしまうやも知れないと感じてしまうほどのキャラクターです。通常使用する製品としてはXシリーズやDシリーズが良いやも知れません。基本的な音色は、少し華やかな所がありますが、しっかりと情報量があり、余韻や深みが良く出てくれます。
他にもセクション3では、テレガートナー社製の特殊スイッチング・ハブやSOtMのtx-USBultra(USBリジェネレーター)等もご紹介を致しました。
他にもセクション3では、テレガートナー社製の特殊スイッチング・ハブやSOtMのtx-USBultra(USBリジェネレーター)等もご紹介を致しました。
この分野は、これまでのオーディオメーカー以外の参入が多くなってきて、より、業界を賑わせてくれる事でしょう!
-天野の総論として-
-天野の総論として-
今回のNPTはこれからデータ・ファイル再生を行う方に向けた試聴会というよりも、現在行っている方に向けて内容を考えました。
より深くこの分野を楽しんでもらいたいと思い、企画したものになりますが、ご参加頂いた皆様以上に私自身が勉強することが出来て、とても有意義なものでした…。
特に第二部のfidataの国産初となるオープンホーム再生アプリは、おそらく、今後、この分野を楽しむ方にとってはとても重要になるもので、完成が待ち遠しくて仕方ありません。
また、PCに関しては、「なるべくPCを使わずに気軽に」となっていくデータ・ファイル再生の世界においても、趣味製品として今後に需要は続いていくと思われますし、切っても切り離せないものです。こういった機会を今後も行って、皆様にご紹介が出来ればと思っています。
アクセサリに関しては、これからもっとたくさんの製品が出てくると思いますし、私達が想像もできないような製品が出てくるやも知れません。
その時はまた、こういった機会にご紹介をしていきたいと思います。
既にVol.12の構想が…。
次回をお楽しみに!
Dynamicaudio 5555 天野
既にVol.12の構想が…。
次回をお楽しみに!
Dynamicaudio 5555 天野
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