Aurorasound CADA(カーダ) Ver1.1 D/Aコンバーター
CADA(カーダ) Ver1.1 USBタイプ \598,000(税込)
AES/EBUタイプ \592,000(税込)
メーカーホームページ
http://www.aurorasound.jp/
本日はAurorasound CADAのマイナーチェンジヴァージョン
CADA(カーダ)Ver1.1をご紹介させていただきます。
CADAは設計者の唐木 志延夫氏ハンドメイドで設計されているメイドインジャパンの
製品ですが、音楽に対する強い愛情から生まれてきたといっても過言ではない製品だと思います。その一号機が今回紹介させていただくD/AコンバーターCADAとなります。
そのCADAを詳しくご説明させていただきます。
CADAは192kHz/24bit対応D/Aコンバータと直熱三極管プリアンプと2つの顔を持ち合わせたコストパフォーマンスの高い製品となっております。
デジタル入力に関しては、SPDIF-1同軸BNC端子、SPDIF-2同軸RCA端子、OPTICAL光ケーブルTOSLINKとなっておりますが、プラス1系統がXLR もしくは、USB入力の選択となります。今回Ver1.1になり、今までUSB入力のみでしたが、選択が可能となりました。更にUSB入力は192kHz/24bitまでの対応となっております。
このUSB入力部は唐木氏がHiFaceのUSB D/Dコンバーターを独自にチューンアップした
ものを搭載しております。こちらはメーカー公認で行なっているとのことですが、こういうカスタマイズして搭載しているところも唐木氏の凄いところです。
DAC LSIはバーブラウン社1794AをL/R独立で使用。OPA627Aによる高精度IV変換により正確な192kHz、24bitの変換。
次にアナログ入力ですが、2系統のRCA入力となっております。
アナログ出力に関しては、切り替えスイッチによりRCAとXLRを選択して出力となります。こういったひとつひとつにこだわりを感じます。
このCADAはDACでありながらプリアンプの機能を持っておりますが、アナログバッファアンプには唐木氏が所有しておりますRCA社の直熱双三極管3A5をパラレル接続した無帰還アンプとなっております。
トランスにもこだわり新開発の日立金属ファインメットコアのライン出力トランスを採用。デジタル/アナログ電源を完全分離し、Rコア、トロイダル、チョークトランス、
L/R独立直流点火などそれぞれにあった電源を採用し、非常に解りやすい基盤配列になっております。
試聴に入りますが、まずはD/Aコンバーターとして試聴しました。設計者の唐木氏に確認しましたが、D/Aコンバーターとして使用する場合は基本的にはヴォリュームはフルの状態で使用し、好みで音量を下げて使うそうです。
今回の実験ではESOTERIC K-01を使用し、接続は同軸RCA端子を使用しました。
女性VOCALでは、透明感の高さと、自然でピュアな感じが伝わってきました。実際試聴前は真空管ということもあり暖色系をイメージしておりましたが、清清しく華やかなイメージです。オーケストラでは静寂感の中から出てくる楽器の描写が見事で、S/Nの良さを感じ取ることが出来ました。スケール感という面ではあまり大げさに出しては来ませんが、ダイナミックレンジも広く、安心して音楽にのめりこむことが出来ます。
FOREPLAYなどのフュージョン系も試聴しましたが、グルーブ感もしっかり出しながら、楽器の個性もしっかり再現してくれております。
こちらはDACとして使用した場合ですが、プリアンプとしてパワーアンプに直結した場合でもエネルギー感を落とすことなく、しっかり再生してくれるところがコストパフォーマンスの高さを感じます。その場合でも音色は透明感としなやかさを持ち合わせております。USB DACとしても非常に優秀で、着色なくハイレゾ音源を再生してくれます。
DACとして考えた場合、競合メーカーとしてESOTERIC D-05(\630,000)、CHORD QBD76(\680,000)がありますが、それぞれに特徴があります。その中でもプリアンプとして使用できるのはこのCADAだけです。DACとしての能力は個性はあるものの同一クラスです。となるとそのコストパフォーマンスはお解かりいただけると思います。
透明感としなやかさとバランスの良さ。これがCADAです。
唐木氏の手作りとなっており、受注生産で納期1ヶ月ほどかかりますが、待つだけの甲斐がある製品だと思います。
是非DAC選びの候補、そしてプリアンプの候補としてこのCADAをお考えいただければと思います。
試聴ご希望等ございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
4F H.A.L.3 島 天野