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2009年1月13日 (火)

代理

Sunflower
「Sunflower」 Milt Jackson

「大丈夫か?」

というセリフがあるとします。
どんなときに使おうと、
この言葉の役割は変わりませんが、
見える世界は状況によって変わるものです。

よそ見してつまずいた人に対する「大丈夫か?」と、
戦地で負傷した兵士に対する「大丈夫か?」では、
意味合いも気持ちの入り方も全然違うわけです。

代理コードについて。
代理とは、
「同じ機能を保ったまま、性格が違う」ものです。
代理人、代理店、代理母。
そして代理コード。
どんな曲にどんなコードがでてこようが、
その機能は3種類しかなく、
実は本人も3人しかいません。
キーがCメジャーなら、
CとFとG。
それ以外のコードはすべてこの3人のうちの誰かの代理人。
あらゆる音楽が代理人だらけで構成されていると考えると、
なんだか不思議ですね。

そして、
元のコードを代理コードに置き換えるということは、
物語において、シチュエーションを変えるということです。
「大丈夫か?」というメロディに対して、
「戦地」というハーモニーを新たに与えます。
そうすることで、
まったく同じメロディに、まったく違った印象を持たせることができるのです。

バルトークの中心軸システムを活用すれば、
本人1人につき3人の代理人を使用でき、
4×3=12音すべてを代理、又は本人として用いることができます。
制約の中にこそ自由があるということを思い知らされる度に、
なんだか淋しい気分になりますね。
完璧な自由は、
今のところこの世にはないんでしょうか。


seki@dynamicaudio.co.jp

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