« 鏡の中 | トップページ | 黒くてかわいいもの -その3- »

2008年11月27日 (木)

光を泳ぐ魚

「hope」 Lars Jansson Trio

ゆるんだ靴ひもが
結び直されるのを待っているように、
解放は束縛に戻ろうとします。

くしゃくしゃにまるめたビニール袋が
徐々にひろがっていくように、
束縛もまた解放に戻ろうとします。

ジャズはとくに自然発生的な音楽のため、
物理のようです。
人間の耳にとって、
ゆっくり上がり、速く下がるメロディが自然に聴こえるのは、
自分たちもそうだからです。
階段を昇り降りするときや坂道を歩くとき。
すべり台とかジェットコースターとかも。
飛躍するメロディには助走が必要だったり、
走っているときは急に止まれなかったり。

ラーシュの作る音楽はほんとにいい曲ばっかり。
美しくて、かわいくて、さわやかで、
あまりにキャッチーです。
北欧の大切な光の中を
自然のリズムで泳ぐ魚。
それがラーシュの音楽。

人間の体内にはそんなリズムが書き込まれていて、
それは地球と同じリズムであり、
それが我々の音楽がこの惑星で生まれたことの
唯一の証明書になるのです。


seki@dynamicaudio.co.jp

|

« 鏡の中 | トップページ | 黒くてかわいいもの -その3- »